海苔(のり)の作り方1- リアルに作るコツ
 
 
海苔(のり)の作り方1- リアルに作るコツ
道具と材料  リアルに作るコツ  着色方法の決定  海苔の作り方 (基本)

薄く作るとよりリアルに!

おにぎりや軍艦巻きなどに巻く海苔。薄くのばし細かい質感を付けるほどリアルに作れますよ。
<a href=article.php?contentsno=31&lang=ja class=url target=_blank >フリーリ</a>で作った海苔<br/> (厚み:0.3mm程度)
フリーリで作った海苔
(厚み:0.3mm程度)
厚み約1mm程度なら曲げても折れない<br/> (モデナ、フリーリ、グレイス)
厚み約1mm程度なら曲げても折れない
(モデナ、フリーリ、グレイス)
海苔は使い方によって樹脂粘土 を変えましょう。コスモスは乾燥後に曲げるとひびが入りやすいのでおにぎりや寿司に巻いて使うには適していません。乾燥後に曲げて使用する場合は、上の写真のように弾力性に富んだモデナフリーリグレイスなどで作ります。モデナやフリーリの場合、グレイスを1:1で混ぜて作ると作業中の乾燥を遅らすことがでるので私はよくそうします。

リアルに作るためのコツとは?

海苔のリアルさを出すには厚みや縁の処理が影響します。写真A、Bとも着色の仕方は着色方法2です。
A
カット面が不自然
カット面が不自然
B
上:0.5mm厚で切りっぱなしのフチ<br/>下:0.3mm厚でフチをつぶした海苔
上:0.5mm厚で切りっぱなしのフチ
下:0.3mm厚でフチをつぶした海苔
写真Aの海苔は粘土が乾燥した後にカッターでカットしたものです。1mm程の厚みがある上にカット面が直線で不自然です。

では、写真Bの下の海苔を見て下さい。のし棒で薄~くのばし全体の厚みは0.2~0.3mmほどでしょうか。場所によって薄さが異なっているので薄いところは光にかざすと緑色に透けているのが分かります。さらに、乾燥前にカットしてクシャクシャにしたアルミホイルでフチ (4辺) をたたいてつぶしています。カット面が直線的でなくなると同時に薄くなることで、上の海苔より自然な感じに仕上がっています。

ただし、キーホルダーなどのアクセサリーにするときは接続金具を通した穴が破れやすくなるので全体の厚みは1mm厚くらいに作るのがよいと思います。

着色方法を決めよう!

海苔と言えば黒色を想像する人も多いと思いますが、海苔は海藻、真っ黒ではありません。黒色と緑色の2色で着色するとより本物に近い色になるんです。2通りの着色方法があります。
着色方法1
黒と緑のカラー粘土2色を混ぜたり、アクリル絵の具の黒色と緑色を樹脂粘土に混ぜて着色したりして作ります。このとき、若干緑がかった黒になるように着色します。乾燥後、光沢ニスを塗るとツヤが出ます。

着色方法2
アクリル絵の具の黒色で着色した樹脂粘土で海苔を成形し、乾燥させた後に海苔の表面をタミヤアクリルカラーのクリヤーグリーン (X-25) 、または、タミヤデコレーションカラーのメロンシロップ (D-5) で塗ってもツヤのあるきれいな海苔ができます。

海苔の作り方

基本

作りたい大きさに合わせた分量の粘土を使用して下さい。乾燥すると縮むので少し大きめに作りましょう。ここではアクリル絵の具の黒色と緑色を粘土に混ぜて成形しています。
準備物
→ 道具と材料
※[    ]は必要に応じて準備するもの


ポイント
  1. 樹脂粘土は乾燥後に色が濃くなるので真っ黒にならないよう薄めに着色します。

① 樹脂粘土にアクリル絵の具の黒色と緑色を混ぜて着色しよく練る<br/>※上の写真は濃すぎたのでもっと薄く
① 樹脂粘土にアクリル絵の具の黒色と緑色を混ぜて着色しよく練る
※上の写真は濃すぎたのでもっと薄く
② 手で長方形に広げる
② 手で長方形に広げる
➂ 2枚の<a href=article.php?contentsno=59&lang=ja#クッキングシート class=url target=_blank >クッキングシート <span class=badurl></span></a>の間に粘土を挟み<a href=article.php?contentsno=54&lang=ja#のし棒 class=url target=_blank >のし棒 <span class=badurl></span></a>で薄くのばす
➂ 2枚のクッキングシート の間に粘土を挟みのし棒 で薄くのばす
凹んでいる部分ものばす<br/> (長方形に近づくよう縦、横、斜めに広げる)
凹んでいる部分ものばす
(長方形に近づくよう縦、横、斜めに広げる)

ポイント
  • のし棒は粘土の途中からではなく端から端までしっかりと転がします。途中から転がすと中央と端で厚みが変わってしまう恐れがあります。シートがよれる場合は一度シートをはがしてやり直してください。
  • 最終的に厚みが0.3mmほどになるようにします。ただし、丈夫に作りたい場合は1mm程度の厚みにするとよいです。

薄くなりベロ~ンとした海苔
薄くなりベロ~ンとした海苔
この時点で余分な部分をおおまかにカットしておいてもよい<br/> (切り落とした粘土は穴が開いた時の補修に使えるのでラップで巻いて取っておくとよい)
この時点で余分な部分をおおまかにカットしておいてもよい
(切り落とした粘土は穴が開いた時の補修に使えるのでラップで巻いて取っておくとよい)
ポイント
  1. このカッターは粘土用です。文具カッターのように引いて切るのではなく上から押さえて切り離す道具で、定規を当てなくても真っすぐにカットできるのでとっても便利です。この専用カッターがなくても大丈夫!文具カッターのカッター刃を本体から抜き取って使うと代用できます。

④ <span class=c2>クッキングシート</span>の上に置いたままクシャクシャのアルミホイルでたたいて質感を付ける
クッキングシートの上に置いたままクシャクシャのアルミホイルでたたいて質感を付ける
⑤ 今度は粘土をひっくり返してクシャクシャにして広げたアルミホイルの上に置き、反対の面にもしわを付ける
⑤ 今度は粘土をひっくり返してクシャクシャにして広げたアルミホイルの上に置き、反対の面にもしわを付ける
⑥ 海苔が破れないようにアルミホイルの方をめくるようにして、海苔を重力で落とすような感じではがす <a href=article.php?contentsno=322&lang=ja class=url target=_blank >→ 破れた時の補修方法</a>
⑥ 海苔が破れないようにアルミホイルの方をめくるようにして、海苔を重力で落とすような感じではがす → 破れた時の補修方法
ポイント
  1. 下に敷いているアルミホイルに粘土がくっつきやすいとそのアルミホイルのシワの間に粘土が食い込みます。すると、粘土をはがすときにはがれにくくなるので、粘土が破れたり穴が開いたりしやすくなります。それを防ぐため、工程④では下にクッキングシートを敷いて作業しています。

  2. 工程④の作業している間に上面が若干乾燥し、工程⑤ではその乾燥した面を下に向けて作業するので下に敷いているアルミホイルにくっつきにくくなります。

⑦ 両面とも質感がきれいに付いたか確認し、不足があればシワを付け直す

ポイント
  1. 大きなシワと小さなシワとが入り混じった方がリアルに仕上がります。たたき用のアルミホイルのシワ加減を調整しましょう。海苔はところどころ薄さに変化があり、若干透ける部分、小さな穴があるぐらいがよりリアルです。

⑧ 乾燥すると縮むことを考慮して、カッターで一回り大きめにカットする<br/>※方眼のあるカッターマットを使うと便利
⑧ 乾燥すると縮むことを考慮して、カッターで一回り大きめにカットする
※方眼のあるカッターマットを使うと便利
⑩ 先ほどのアルミホイルの上に海苔を置いて、フチをアルミホイルでたたきカット面をつぶす
⑩ 先ほどのアルミホイルの上に海苔を置いて、フチをアルミホイルでたたきカット面をつぶす
⑪ 極端に出すぎた部分があればそこだけハサミで切って整える
⑪ 極端に出すぎた部分があればそこだけハサミで切って整える
カット面が直線的でなく自然な感じになった状態
カット面が直線的でなく自然な感じになった状態
出来上がり!
出来上がり!
2日間ほど乾燥させます。仕上げに光沢ニスを塗ってもいいですよ。

実は、もう少し緑がかった色にしたかったのですが最初の着色で黒を濃くし過ぎてしまいましたね。私はここで紹介した着色方法1の方法より着色方法2の方法で写真Bの下の海苔のように仕上げる方が好きです。

ちなみに、日本の海苔は分厚くて密度が高いですが、韓国海苔はかなり薄く所どころ穴が開いていて結構透けています。また、韓国海苔は表面にごま油が塗ってあるので見た目ギトギトしています。これは光沢ニスで表現すればいいですね。皆さんは、どんな海苔を作りたいですか?

→ 海苔が破れた時の補修方法

作り方
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