エポキシレジンの計量前に - 計量道具と予備知識
計量道具 レジンの除去方法 気泡について 湯煎レジンを扱う前に知っておこう!
計量に必要な道具
- デジタルはかり (精度0.1g、または0.01gの物)
- セロテープ (埃の除去用)
- かくはん棒 (PE製、PP製) または 割り箸
※PE:ポリエチレン、PP:ポリプロピレン - ポリカップ または 紙コップ
- 使い捨て手袋 (ポリ製、ビニール製など)
- マスク、エプロン、保護めがね
※必要に応じて有機ガス用防毒マスクまたは送気マスク - 型 (シリコン製)
- (アルコール綿 ※なくてもよい)
レジンは化学製品です。風通しのよい場所で換気しながら使い捨て手袋をはめて作業して下さい。
レジンを混ぜるときに割り箸を使用する場合は、割らずにそのままの状態でお尻の方 (太い方) を使うと幅広でかき混ぜやすいです。
レジンを少量扱う場合、カップは小さい方が効率的です。写真は70mlのミニ紙コップです。また、大量に使用すると硬化中の発熱温度が100℃を超え危険な上、あっという間に固まってしまいます。場合によっては茶色く変色し沸騰し出すこともあるようで容器の素材によっては容器が溶けてしまうことも・・・。
エポキシレジンの性質について
レジンの取り除き方
PE製またはPP製のかくはん棒に付いている硬化前のレジン (ベタベタした状態) 。実は、アルコールで拭き取れます。消毒用のアルコール綿を使うととっても便利!使用したかくはん棒をまたすぐ使いたいときは、まずアルコール綿でレジンを拭き取ります。次にかくはん棒に付着したアルコール綿の繊維を水洗いして落とした後キッチンペーパーで水気を拭き取るとすぐに使用できますよ!
レジンはポリエチレン製 (PE) やポリプロピレン製 (PP) の素材につかない性質のため、完全に固まった後ははがすことができます。よって、PEやPPでできた道具を使うと何度も使い回しができてとっても便利!
気泡について
時間の経過とともにある程度減少する
レジンの気泡は時間とともに少しずつ上昇し抜けていくので完全に硬化するころには少し減っていますが、レジンの硬化が早いと気泡が抜ける前に固まってしまいます。そうなると、透明性がある硬化物の場合、炭酸飲料のように見えてしまうので作品によっては完成度が落ちてしまいます。このことからレジンを扱うときにはできるだけ気泡ができないような工夫が必要です。
温めることでも減少する
気泡が表面に上がってきた状態で硬化すると表面に気泡の穴がでこぼこに出ることがあります。レジンの
粘度 が高いと気泡の抜けが悪いので
湯煎をしたりドライヤーやエンボスヒーターで温めたりして粘度を低くする方法があります。ちなみに、大きな気泡は硬化する前に楊枝などで潰しておきます。
通常
ドライヤーで温めた場合
上の写真は硬化剤 (B液) を着色する際に紙コップの底からドライヤーの温風を当て少し温めてから制作したものです。液体は少しサラサラになり、その後主剤 (A液) と混ぜるときも馴染みやすかったです。主剤も温めていたらもっと気泡が少なかったかもしれません。ただし、高温になればそれだけ硬化時間が短くなり、気泡が抜けきる前にレジン固まってしまうことも考えられますが・・・。
もっと本格的に気泡をなくす方法として次の2つがあります。「消泡剤や脱泡剤を混ぜる方法」と「真空脱泡器や加圧脱泡器を使う方法」です。消泡剤はレジンに少量滴下すると泡が抑えられますがレジンの透明度が落ちる恐れがあります。脱泡器は恐ろしく値段が高いので現実的ではありませんね・・・。
湯煎とは?
湯煎とは洗面器やボールなどにお湯を入れ、主剤や硬化剤を入れた容器の一部をお湯につけて温めることです。
湯煎の際の水蒸気が主剤や硬化剤に入ると硬化不良の原因になりますが、完全密閉容器に入った液体を湯煎すると容器内の空気が膨張して爆発するといけないのでアルミホイルなどで軽く封をするとよいそうです。
湯煎の温度は?
当サイトでは40℃くらいのお湯での湯煎をおすすめしています。40℃といえば浴槽に溜める湯の温度くらいですね。ちなみに、日新レジン(日本企業)の「クリスタルレジン」という商品の場合は「60℃位のお湯で湯煎するとサラサラになって泡抜けが良くなる」との説明書きがあります。
できれば高温の方がいいの?
高温になれば気泡は発生しにくいという利点はありますが、硬化時間が短くなり発生した気泡が抜ける前にレジンが固まってしまうという欠点もあります。また、湯煎の温度については、安全を考慮して皆さんが使用する商品説明に従って下さい。直火はしないで下さい。
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